日常生活に不可欠な存在である「電車」について、私たちは知っているようで、実は詳細について深く理解していないことが多いです。
そんな中で、よく疑問に思われるのが「電車の数え方」に関することです。
本稿では、電車を数える際に使用される「台」、「両」、「編成」、「本」という単位の適切な用法、そして英語での表現方法についてご紹介します。
電車の計量単位「両」について
電車の計数における「両」の意味を解説します。
電車を「両」という単位で数える際には、基本的に電車一台、すなわち一つの車体全体を指します。
言い換えると、「1両」「2両」という表現は、それぞれの電車車体、または電車の個別の「箱」を数えていることになります。
この表現は、「車両」という用語から派生したものです。
「本」で数える電車:連結車両の合計
電車の数え方における「本」は、連結された車両全体を指す表現です。
例えば、運行の変更や減少が報じられる際に使用される「~本減らす」という表現は、連結された車両の合計数、すなわち電車全体の運行本数が減少していることを示します。
多くの場合、車両が複数連結されて運行されることが一般的であり、「本」はこれら連結車両を一つの単位として捉える際に使われます。
「編成」及び「両編成」とは何か?
「編成」や「両編成」という表現も、電車を数える際に用いられます。
これらの言葉は、一つの電車がいくつの車両から成るか、その組み合わせを指す単位です。
例えば、10両で一つの電車が構成されている場合、「10両編成」と表現されます。
一方で、特殊な例として1本がたった1両からなる「1両編成」の電車も存在しますが、これは比較的珍しいケースに当たります。
編成数は、電車がどのように構成されているか、その構造を示すものと理解すると良いでしょう。
「台」は電車を数える際には適さない
電車を数える表現で「台」を用いることがありますが、これは適切ではありません。
既に説明した通り、
- 電車の個々の車体を数える際の単位:両
- 複数の車両が連結された全体の数:本
- 連結された車両全体の構成単位:編成または両編成
となり、「台」は電車の数え方には用いられません。
「台」が形状に基づいて使いたくなる気持ちは理解できますが、正確ではないため避けるべきです。
「便」は例外的な数え方の単位
稀に鉄道の運行本数を「便」と表現する例に遭遇することもありますが、それは例外的な用法であり、鉄道を数える際の基本原則は「本」であることに注意が必要です。
鉄道、航空機、船舶の数え方にはそれぞれ固有の方法があります。
具体的には、鉄道では「列車番号」を用い、航空機や船舶は「便名」によって管理されています。
このため、航空機や船舶を数える際には「便」を使用するのが一般的です。
一方で、鉄道の場合は「運行本数」という言い方が一般的であり、上記の通り「本」という単位が用いられます。
この「本」という助数詞は、伝統的に細長い物体に対して使われることが多いです。
鉄道においては、線路を走行する列車の軌跡を想起させるため、「本」の使用が適しているとされます。
新幹線から在来線、私鉄、路面電車、ロープウェイ、ケーブルカーに至るまで、鉄道の数を表す際には、基本的に「本」が適用されます。
電車を英語で表現する時は複数形?
電車を英語で表現する際、通常は複数形を使うべきかという疑問があります。
子どもに電車を指して「Here comes a train!」と話しかけることがありますが、電車が複数の車両で構成されているため、「Here come trains!」が正しいのかと思うことがあります。
しかし、電車を指すときは「train」という単語を使い、「車両」は「car」と表現されます。
例えば、次のように使います。
- There is a train which consists of 20 cars.
- The train consists of many kinds of cars, such as 1 baggage car, 3 sleeping cars and others.
このため、「Here comes a train.」が正しい表現です。
電車は「train」と単数形で表し、「車両」は「car」として、複数の車両が連結していても「train」は単数形で扱われます。
まとめ:電車の正確な数え方と英語での表現
今回は、電車を正確に数える方法として「台」「両」「編成」「本」のどれが適切か、またその英語での表現について説明しました。
これらの用語の使い分けは少々複雑に感じるかもしれませんが、この機会にしっかりと理解しておくことをお勧めします。