週末に釣りを計画していたのに、なぜか雨予報が出る。
釣り愛好家なら誰しもが経験するシナリオです。
天候に左右されがちな釣りですが、雨の中での釣りにはメリットも存在します。
しかしながら、雨天時の釣りには疲労やリスクが伴うため、安全面を考慮しておくことが重要です。
好ましいのは快晴の日ですが、実際には降水量によって釣りをするかどうかを決めなければなりません。
そこで、降水量を基に釣りの実施か中止かを判断するための基準を紹介します。
降水量の数字を見ても判断が難しい場合が多いですが、この情報が「雨が降っているけど、釣りに出かけるべきか？」と迷っている方々の参考になるかと思います。
降水量1mmでの釣りは決行が一般的！中止は降水量2mm～
個人によって雨の感じ方には差がありますが、釣りを延期するか否かの目安としては、降水量「2ミリメートル」という指標が妥当です。
アウトドアイベントや娯楽施設の多くが、この数字を雨天時の活動中止の基準としているのが一般的です。
降水量2mmをどう認識するか
降水量２ｍｍとは以下の状況です。
- 傘を持たずには快適に外出できない程度の雨
- 「しっかりと降り始めた」という感覚の雨量
- 地表が湿り、一部で泥はねや水溜りが形成される状況
アウトドア活動における中止が頻繁な降水量
降水量２ｍｍの雨が実際にどのようなものか想像できますか？
通常は、「雨が強まってきた」と感じるレベルの雨です。
釣りを見送るべきかを決める際に、この降水量2mmを判断基準として考えることをお勧めします。
これは広く受け入れられた基準ですが、最終的な決断はそれぞれの人に委ねられています。
雨が降ろうとも釣りに出かける強い意志を持つ人もいれば、わずかな雨でさえ避ける人もいます。
このような個人差は非常に多様です。
降水量別の釣りへ与える影響
さて、降水量が1mm、2mm、3mm、4mm以上の場合に釣りにどのような影響を及ぼすのか、それぞれの状況を検討していきましょう。
降水量1mmの釣りへの影響
降水量1mmでは、地面がわずかに濡れる程度の雨です。
想像するならば、初めて雨粒を肌で感じる瞬間や、外出に傘を持つか迷うような微小な降雨です。
釣り活動においては、この程度の雨なら大きな支障はありませんが、長時間露出していると衣服が湿る可能性があります。
雨具の着用や滑りにくい靴の準備は基本となります。
特に冷え込む季節では、防寒対策も重要です。
降水量2mmの釣りへの影響
降水量が2mmに達すると、本格的な雨の訪れを感じることでしょう。
この雨量ではすでに、外出時には傘が必須となります。
「これはもう本雨だ」と認識するレベルで、地面は完全に濡れ、所によっては水溜りができることも。
この雨量は、アウトドアイベントでの活動中止のしきい値としても一般的です。
釣りの快適さにも影響が出始めるポイントで、視界が不明瞭になり、風が吹くと不快感が増します。
釣具の保管にも注意が必要です。
降水量3mmの釣りへの影響
降水量3mmは、間違いなく大雨と判断されます。
水面が雨で覆われ、視界も極めて限られるようになります。
これほどの雨量では、多くの釣り人が納竿を決め、釣り場は人影をほとんど失います。
体力の消耗が激しく、低体温症のリスクも増加します。
適切な雨具と滑らない靴は必須ですが、釣りを終えて帰る際の体力温存も考慮に入れるべき雨量です。
降水量4mmの釣りへの影響
降水量が4mmに達すると、夕立を彷彿とさせるような強い雨となります。
強い雨の音により遠くの声が聞こえにくくなり、外出意欲も失われがちです。
このレベルの雨では、視界の悪化やコミュニケーションの困難さから釣りのリスクが高まります。
知人が釣りに出かけようとしている場合は、「待つべき」とか「雨が弱まるのを待ったほうが良い」と進言したくなる雨量です。
夕立や一時的な雨であれば、やがて和らぐことを期待できますが、台風などの影響で降る雨は別の話です。
強風が伴う場合は、より一層の警戒が必要になります。
降水量1mm以上の釣りの注意点と対策
以前触れたように、雨天時の釣りにはいくつかの注意点が存在します。
多くの人は適切な雨具を装備していれば問題ないと考えますが、予期せぬ事故への警戒心を持つことが大切です。
雨の音が大きいため、落水時の音や助けを呼ぶ声が周囲に届きにくくなるため、人目につきにくい状況は避けるべきです。
また、滑りやすくなった足場には特に注意が必要です。可能な限り、単独での釣りは避けるべきでしょう。
雨天時の滑りやすい環境とその危険性
雨が降るとテトラポットのような釣り場は滑りやすくなります。
特にコケが生えたテトラポットは濡れると非常に危険で、転倒による怪我のリスクが高まります。
過去には、テトラポットからの転落による骨折や大出血など、重大な事故が発生しています。
これらの事例を聞くと、テトラポットへの登り方一つにも慎重になります。
雨の日は、特にテトラポットの使用は控えるべきです。
体力の消耗と集中力の低下
雨により気温が低下すると、体が冷えて体力が消耗しやすくなります。
特に、手の指先は冷えやすく、釣りにおける細かな作業が困難になることがあります。
雨による滑りやすさも加わり、仕掛けのセットや餌付けがスムーズに行えなくなります。
これにより、集中力や精神力も削がれやすくなるため、雨の日の釣りには心構えが必要です。
雷のリスクとその危険性
雨の日は雷を伴うこともあり、これは釣りにおいて大きな危険因子です。
特に砂浜や堤防では、釣り竿が避雷針として機能するリスクがあります。
特にカーボン製の竿は電気を通しやすいため、雷のリスクが高まります。
雷が鳴っている際には、長いものを持って開けた場所にいること自体が危険です。
濡れた釣具の後始末と餌の管理
雨の日の釣り後は、釣具の手入れが一層重要になります。
ロッドやリールは基本的に水に強い設計ですが、仕掛け入れやロッドケースは注意が必要です。
防水性がない場合、雨水が侵入して釣り針が錆びる原因になります。
また、餌も雨によって弱ったり、ふやけたりするため、雨から守ることが大切です。
釣り後は、仕掛け入れの乾燥や餌の適切な管理が欠かせません。
降水量1mm以上での釣りのメリット
雨の日には釣りに出かけるのをためらうかもしれませんが、そのような天候には予想外の利点があります。
雨によって魚が活動的になり、結果として釣果が向上することがあります。
ここでは、雨が釣りに与える肯定的な効果をいくつか挙げてみましょう。
魚の活発化と警戒心の減少
雨が降ると、魚は活発になり、釣りにおいても好条件が整います。
雨音と波紋が魚の警戒心を減少させるため、魚はエサを取りやすくなります。
通常、晴れて明るいと魚は警戒心を強く持ちますが、雨による視界の不鮮明さと音のカモフラージュにより、魚が餌を食べる行動に出やすくなるのです。
雨による水中酸素濃度の増加とその効果
雨粒が水面に衝突することで生じる酸素を含む気泡が、水中に溶け込んで酸素濃度を上昇させます。
これにより、魚の呼吸が促進され、活動的になるだけでなく、魚の餌となるプランクトンの活性も高まります。
これは食物連鎖において下位にある生物の活性化を意味し、結果として釣りの対象となる魚にも良い影響を与えます。
雨に伴う水温変化の影響
地表と水中では季節の変化にタイムラグがあり、雨によってもたらされる水温の変化が魚の活性に影響を及ぼすことがあります。
例えば、初夏に降る暖かい雨は海水温の上昇を促し、魚を活発にします。
冷たい雨もまた、海水の温度を下げ、魚に新たな刺激を与えることがあります。
このように雨による水温の変動は、普段は釣れにくい魚が釣れる機会を提供することがあるのです。
釣り人の減少がもたらす余裕と可能性
雨が降ると釣り人の数は減り、混雑を避けてのんびりと釣りを楽しむことができます。
ポイントの移動もしやすく、広いエリアでの釣りを堪能できます。
ただし、この点は安全面での懸念も伴うため、利点と欠点をしっかりと比較検討する必要があります。
降水量1mm以上で釣りを行なう心構えと対策
雨の中でも釣りを諦められない熱心な方々のために、快適かつ安全に釣りを楽しむためのポイントをまとめてみました。
雨の日だからこそ、怪我や事故を避け、トラブルなく釣りを満喫するための準備は欠かせません。
大切な持ち物の防水対策
スマートフォンや財布など、水濡れに弱い貴重品の防水対策は必須です。
防水機能がついていないスマートフォンは、特に注意が必要です。
水没は非常に一般的なトラブルの一つで、雨中の釣りではよくある話です。
市販の防水ケースが最適ですが、手元にない場合はジップロックなどの密閉可能な袋で代用するのも良いでしょう。
同様に、時計や財布なども濡れると困るものは保護しておくべきです。
滑りにくい履物の選択
釣り場は滑りやすく、転倒リスクが常にある場所ですが、雨の日はその危険度が増します。
適切な履物を選ぶことで転倒リスクを減らせます。
バックストラップのないサンダルは避け、しっかりとしたグリップのあるスニーカーやブーツを選びましょう。
堤防でスパイクが必要なほどではないにしても、グリップ力に優れた靴を選ぶことが重要です。
体温管理への留意
雨による濡れは体温の低下を招きます。
特に、濡れた状態が長時間続くと非常に危険です。
秋や冬などの寒い季節には、このリスクはさらに高まります。
レインウェアの着用は雨天時の釣りにおいては必要不可欠であり、体をドライに保つことで快適な釣りが可能となります。
まとめ
降雨が釣果に及ぼす影響、その利点と潜在的な弊害について考察を深めました。
雨天での釣りはたしかに快適さに欠けることがありますが、「わずかな雨など気にせず、釣りを楽しもう！」と情熱を燃やす釣りファンは少なくありません。
ただ、雨が原因で心地よさが損なわれ、釣りを途中であきらめることも少なくありません。
雨天に釣りを楽しむためには、適切な準備と安全な装備が不可欠です。
それらを整えてから、雨中の釣りを行なうようにしましょう。
