机やテーブルを数える際、「台」と「脚」のどちらを使用するか迷うことがあるかもしれません。
日本語では、物の形状や用途に合わせて様々な単位を使うことが一般的です。
机の数え方には、少なくとも3種類以上の単位が存在します。
机を数える際の単位は？
日本語で物を数える際には、対象に応じた単位を用います。
「1個」や「1つ」などは汎用性の高い単位ですが、机を含む一部の物にはこれらでは不適切な場合があります。
では、机を数える際にはどのような単位が用いられるのでしょうか？
助数詞について
机の数え方を知る前に、「助数詞」についての理解を深めておくことが重要です。
助数詞は数量を表す言葉に添えられ、その物がどのような性質や形状のものかを示します。
例えば、ペンや傘など細長いものは「本」、皿や紙など平たいものは「枚」、靴や靴下など足に履くものは「足」と表現されます。
日本語には約500種類の助数詞がありますが、日常で頻繁に使われる基本的な助数詞を覚えておくと良いでしょう。
椅子の数え方との違い
机とよく一緒に使われるのが「椅子」です。
机も椅子も脚があるため、同じ助数詞を使うと考えがちですが、実際には違いがあります。
長い脚を持つ机や椅子は「脚」という助数詞を使いますが、机は椅子よりも種類が多く、用途や形状に応じて使い分けられることが多いのです。
机の数え方の基本
日頃私たちが使用する机やテーブルには、「台（だい）」「脚（きゃく）」「卓（たく）」という3種類の主要な助数詞が使われます。
机の特徴や使い方を考えると、どの助数詞を使うべきか理解しやすくなります。
「台」は事務机や学習机に
職場で使用する事務机や子供の学習机などには、「台」という助数詞が適しています。
これらの机はさまざまなタイプがありますが、共通して1台、2台と数えることが一般的です。
台は元々、物を乗せる平たいものを指す助数詞です。
そのため、事務机や学習机だけでなく、食事用テーブルやテレビ台などにも使用されます。
「脚」は脚付きの机に
細長い脚が特徴の机には、「脚」という助数詞を用います。
例えば、ダイニングテーブルやセンターテーブル、カフェテーブルなどが該当します。
脚が明確に存在する家具や道具にはこの助数詞が使われる傾向があります。
脚が特徴でない机、例えば学習机のようなものには、「台」を用いることが適切です。
「卓」は座卓や店舗のテーブルに
複数人で囲むタイプの机には「卓」が用いられます。
具体的には、和室で使われる座卓や卓袱台、麻雀卓などがこれにあたります。
また、レストランの大きな丸テーブルやターンテーブルにも「卓」が使われます。
様々な形状の机でも、店舗での番号付けには「1卓、2卓…」という表現が一般的です。
商品としての「点」
家具やインテリアショップの広告でよく見かける「1点から配送」や「残り1点」というフレーズには、「点」という助数詞が使われます。
商品として机を数える場合、主に「点」が使用されることが一般的です。
これは机に限らず家具全般に当てはまり、セット商品の場合は各アイテムを1点として数え、「3点セット」のように表現されることがあります。
様々な机の数え方の単位とその違い
学習机や事務机など、様々なタイプの机の数え方の単位についても解説します。
一般的な単位は「台」であり、これはテーブルにも共通しています。
しかし、「脚」や「卓」などの単位も時折使われることがあります。
店頭で販売されている机の商品数を数える際には、一般に「点」という単位が使われます。
学校机や事務机など、どのタイプの机であっても基本的にはこれらの単位が適用されます。
ただし、「机」や「前」のような単位も存在しますが、これらは日常会話では通じにくいため、使うのは避けた方が良いでしょう。
袖机などの特殊なタイプの机も含め、基本的には上記の数え方を覚えておくと良いでしょう。
テーブルと机の違いとは？
日本ではテーブルと机に明確な定義の違いはないものの、以下のような特徴的な違いがあります。
- テーブル：食事や会議用／複数人で使用／引き出しがない／平面の天板が特徴
- 机：事務や勉強用／一人で使用／引き出しがついている／仕事や使用法に合わせた機能的な天板
通常、机を「デスク」、卓を「テーブル」と表現することが多いです。
長机の数え方
会社の会議室やセミナー会場などで使用される長机の数え方についても触れておきましょう。
長机も一般的には「台」という単位で数えます。
場合によっては「脚」や「卓」、「基」といった単位を用いることもあります。
特別な場面で使われる机の数え方
日常ではあまり聞かないが、覚えておくと役立つ特別な助数詞を紹介します。
これらの助数詞は、「基（き）」や「前（ぜん）」など、特定のシーンや目的に合わせて使われます。
動かせない机の数え方「基」
動かせない机には「基」という助数詞が用いられます。
固定されている机や文化財に指定された机など、物理的に移動が難しいものに適しています。
基の語源は「基礎や土台」という意味から来ており、動かせない物一般に対して使われるようになりました。
例えば、公園のベンチやエレベーター、鳥居、タワー、原子力発電所、風車など、多岐にわたる物に適用されます。
伝統的な「前」の使用
和室で使われる小型の机や経机（きょうづくえ）には、「前」という助数詞が用いられます。
また、読書や書き物をする際に使用する脇息（きょうそく）にも前が使われることが多いです。
現代ではあまり聞き慣れない助数詞ですが、古文書などではよく見られる表現です。
文化財に指定されているような特別な場合は、前ではなく「基」を使用することもあります。
