日常生活の中で、私たちは様々なアイテムを数える必要があります。
特に、日々使う食器類の正確な数え方については、意外と知らない方も多いのではないでしょうか。
この記事では、「茶碗、皿、小鉢などの食器類を数える際の単位」に焦点を当て、食器全般やお米を盛る際、また茶道での使用時などの具体的な数え方について説明します。
食器、特に茶碗の数え方
ここでは、日々使われる食器、特に茶碗の数え方をご紹介します。
通常、中身が空の茶碗を数える際には「個」という単位が使われます。
たとえば、「1個の茶碗」「2個の茶碗」といった形で表現します。
一方で、茶碗が複数個セットで販売されている場合には、「組」または「揃」が数え方の単位として採用されることがあります。
これは、5個セット、10個セットといった、特定の数でまとめられた茶碗セットを指します。
お米を盛った茶碗の正しい数え方
お米を盛った茶碗の数え方には、「杯」「膳」「人前」といった単位が使用されます。
稀に、ご飯が入った茶碗を「椀」と数える場合もありますが、これは一般的ではありません。
「1人前」という表現は、お米が入った茶碗だけでなく、食事全体に対しても用いられる単位です。
この用語は、日常生活や接客業において役立つ知識と言えるでしょう。
また、接客や特別な場合に提供される茶碗には、「客」「口」という単位を用いることがあります。
これらの単位は、食器を数える際の基礎知識として理解しておくと便利です。
湯呑み茶碗の数え方
カップや湯呑みなどの数え方には、いくつかの方法があります。
一つは「一客」や「一個」、「一口」、「一人前」、「一組」、「一揃」などです。
通常は「一個」や「二個」といった形で数えますが、珍しい例では「一口」や「二口」などがあります。
この「口」は、「こう」と読み、口が開いた器を数える際に使われる単位です。
基本的には「個」として数えることが一般的です。
茶道の茶碗の数え方は?
茶道の茶碗に関しては、「一碗」「二碗」と数えます。
茶道具を数える方法には、独特の表現が存在することがあります。
ただし、「一つ」「ひとつ」と一般的に数えることもできますし、それで特に不都合は生じないでしょう。
しかし、ここでは参考までに、茶道で使う道具についても、その特別な数え方について紹介します。
数え方 | 道具 |
---|---|
一幅 | 掛軸 |
一口 | 花入・釜・壷・水指・茶入 |
一合 | 香合・薄茶器 |
一本 | 茶杓・灰匙・柄杓・茶筅 |
一枚 | お盆・露地笠・茶巾 |
一客 | お客 |
一足 | 草履・下駄 |
一組 | 透木・火箸・鐶 |
一膳 | 箸 |
一羽 | 座箒・羽箒 |
一碗 | 茶碗 |
一台 | 短檠 |
一対 | 手燭・膳燭 |
そもそも茶碗とは?
茶碗は、もともと茶を楽しむために用いられる器です。
昔から、陶磁器の代表として扱われてきました。
茶を飲む際に使用される茶碗には、夏向けの平らで浅い形状のものや、冬向けの深くて小さめのものがあります。
製造地によっては、唐物(中国製や朝鮮製)と日本製に大別されます。
中国製には、天目や青磁、染付けなどが含まれます。
朝鮮製は、主に李朝時代の作品があり、「高麗茶碗」と総称されることが多いです。
日本製では、楽焼きや瀬戸物、国焼き(唐津や萩、信楽など)が著名です。
天目とは?
抹茶を楽しむための茶碗の一種で、開口部がやや絞られた浅いすり鉢形状をしています。
この形状は、中国の浙江省にある天目山の仏寺から伝わったものです。
福建省の建窯製が特に有名で、日本では瀬戸産がよく知られています。
現在では、黒釉を施した陶磁器全般を指す用語としても使われています。
「湯飲み」と「茶飲み茶碗」は、茶を飲むための茶碗を意味する類語です。
どちらも「湯茶を楽しむための器」という共通の意味を持ちますが、「茶飲み茶碗」の方が「湯飲み」よりもやや格式のある表現です。
茶碗の由来
室町時代ごろまで、茶碗は「茶碗の物」と呼ばれ、陶磁器全般を指す言葉でした。
しかし、茶の湯が流行するにつれて、専ら茶を飲むための器を指すように変わってきました。
抹茶用の茶碗としては、始めに中国製の天目や青磁が使われていましたが、室町時代末には高麗茶碗が侘茶とともに使われるようになりました。
桃山時代以降は、楽焼や瀬戸物など、日本の窯で焼かれた器も茶の湯に用いられるようになりました。
皿を数える際の単位
次に、食事を盛り付ける道具である皿の数え方に焦点を当てます。
皿の数え方には「枚」「皿」という単位が用いられます。
皿が空の状態、つまり食べ物が乗っていない時は「枚」を、食べ物が盛り付けられている状態では「皿」という単位を使い分けることがポイントです。
- 空の皿の数え方:枚
- 食べ物が乗っている皿の数え方:皿
これは、小さな皿にも同じルールが適用されます。
また、お客様に提供する際には「1人前」などと表現することも一般的です。
小鉢を数える際の単位
ここでは、食べ物を盛り付けるための食器である小鉢の数え方について説明します。
小鉢を数えるときには、「個」という単位が通常使用されます。
手に持てる大きさで、特に複雑な形状をしていない物体には「個」という単位が適しており、小鉢もその例に該当します。
従って、小鉢は「1個」「2個」と数えられます。
加えて、飲食店などで顧客への提供時には、「1人前」という表現も用いられることがあり、これも小鉢の数え方として押さえておくと良いでしょう。
まとめ:茶碗(お米・湯呑み・茶道)の数え方。皿や小鉢の単位は?
この記事では、「茶碗、皿、小鉢などの食器類の数え方」についてご紹介しました。
基本的に、これらの食器は全て「一個」として数えることができます。
さらに、同じカテゴリーの食器であっても、その使用状況や形状に応じて数え方が異なる場合があるという点も覚えておきましょう。