パスポート申請手数料について知りたいですか?
海外旅行や海外出張の計画を立てる際、まず必要になるのがパスポート(旅券)です。
パスポートを申請する際には手数料が必要ですが、「10年と5年でどれくらい違うの?」「子供のパスポート料金は?」「地域によって料金は変わる?」といった疑問をお持ちではないでしょうか。
この記事では、パスポートの申請手数料について詳しく解説します。
10年旅券と5年旅券の料金比較、子供料金の特徴、地域別の手数料差、支払い方法まで、パスポート申請に関わるコスト情報をわかりやすくご紹介します。
この記事でわかること
- パスポートの種類別申請手数料(10年旅券・5年旅券・子供旅券)
- 新規申請と更新申請の料金の違い
- 地域による手数料の差異
- お得なパスポート選びのポイント
- 手数料の支払い方法と注意点
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パスポートの申請手数料一覧(2025年5月現在)
パスポート(旅券)の申請手数料は、有効期間や申請者の年齢によって異なります。
以下に日本国内での標準的な申請手数料をまとめました。
パスポートの種類 | 申請手数料 | 対象 | 備考 |
---|---|---|---|
10年旅券(新規・更新) | 16,000円 | 12歳以上 | もっとも一般的 |
5年旅券(新規・更新) | 11,000円 | 12歳以上 | 選択可能 |
子供用5年旅券 | 6,000円 | 12歳未満 | 選択不可(5年のみ) |
帰国のための渡航書 | 2,500円 | 全年齢 | 緊急時の一時的な渡航文書 |
※上記の金額は標準的な手数料であり、各都道府県によって数百円の差が生じる場合があります。
パスポートの申請手数料には、国に納める収入印紙代と地方公共団体に納める証紙代が含まれています。
このうち、証紙代は地域によって若干異なる場合があります。
10年旅券と5年旅券はどちらがお得?
12歳以上の申請者は、10年有効のパスポートと5年有効のパスポートを選ぶことができます。
どちらがコスト的にお得なのでしょうか?
単純な料金比較
- 10年旅券: 16,000円 ÷ 10年 = 年間1,600円
- 5年旅券: 11,000円 ÷ 5年 = 年間2,200円
単純計算では、10年旅券の方が年間あたりのコストが約600円お得です。
10年間で計算すると、5年旅券を2回更新する場合(11,000円×2=22,000円)と比べて、6,000円の差額が生じます。
考慮すべき要素
ただし、以下の要素も考慮する必要があります。
- 渡航頻度: 海外渡航が少ない場合、5年旅券でも十分かもしれません
- 写真の更新: 10年間同じ写真が使われるため、見た目の変化が大きい場合は考慮が必要
- パスポートのデザイン変更: 今後数年以内にデザイン変更が予定されている場合
- 未使用ページの残量: 頻繁に渡航する場合、ページ不足で更新が必要になることも
多くの場合、長期的なコスト効率を考えると10年旅券の方がお得ですが、個人の状況に合わせて選択することをおすすめします。
子供のパスポート申請手数料の特徴
12歳未満の子供のパスポートには、以下のような特徴があります。
- 有効期間: 5年間のみ(選択不可)
- 申請手数料: 6,000円(大人の5年旅券より5,000円安い)
- 有効期限: 12歳の誕生日を過ぎても、発行から5年間は有効
子供のパスポートが5年間限定である理由は、成長による容姿の変化が大きいため、本人確認の観点から期間が制限されています。
12歳の誕生日を迎えると、次回更新時に10年旅券を選択できるようになります。
子供のパスポート更新のタイミング
子供が12歳になる前後でパスポートを更新する場合は、以下のポイントを考慮しましょう。
- 12歳の誕生日の直前に更新すると、5年旅券(6,000円)のみ選択可能
- 12歳の誕生日を過ぎてから更新すると、10年旅券(16,000円)も選択可能
頻繁に海外旅行をする予定がない場合は、12歳前に更新して5年旅券(6,000円)を選ぶ方が経済的です。
一方、今後も定期的に海外旅行をする予定がある場合は、12歳の誕生日を過ぎてから10年旅券(16,000円)を選ぶことを検討しましょう。
地域による申請手数料の違い
パスポートの申請手数料は、地域によって若干の差があります。
これは、地方公共団体が独自に設定する「証紙代」の部分が異なるためです。
一般的な手数料の内訳は以下の通りです。
- 国への納付金(収入印紙代): 全国一律
- 地方公共団体への納付金(証紙代): 地域によって異なる
例えば、10年旅券の場合
- 収入印紙代: 14,000円(全国一律)
- 証紙代: 2,000円前後(地域により変動)
実際の申請を行う前に、住民登録している都道府県のパスポートセンターや旅券窓口のウェブサイトで最新の手数料を確認することをおすすめします。
パスポート申請手数料の支払い方法
パスポートの申請手数料の支払い方法は、申請窓口によって異なりますが、一般的には以下の方法があります。
- 収入印紙と都道府県証紙:
- 多くの窓口では、収入印紙と地方自治体の証紙を購入して申請書に貼付
- 印紙・証紙は窓口付近や郵便局などで購入可能
- 現金支払い:
- 一部の窓口では、直接現金で支払うことも可能
- つり銭が出ないよう、正確な金額を用意することをおすすめ
- 電子決済:
- 一部の地域では、クレジットカードや電子マネーでの支払いにも対応
- 事前に支払い方法を確認することをおすすめ
支払い時の注意点
- 収入印紙と証紙は、申請書に貼る前に記入や押印をしないよう注意
- 一度貼付した印紙・証紙は、原則として返金や交換ができない
- 申請を取り下げた場合も、納付済みの手数料は原則として返金されない
パスポート申請手数料に関するQ&A
Q1: パスポートの申請手数料は返金されますか?
A: 原則として、一度納付した申請手数料は返金されません。
申請後にキャンセルや取り下げをしても、手数料は返還されないため注意が必要です。
Q2: クレジットカードで支払うことはできますか?
A: 一部の地域では対応していますが、多くの窓口では収入印紙と証紙による支払いが一般的です。
お住まいの地域のパスポートセンターや旅券窓口で確認してください。
Q3: 海外在住者のパスポート申請手数料は国内と同じですか?
A: 海外の日本大使館や総領事館でのパスポート申請手数料は、現地通貨で設定されており、為替レートにより変動することがあります。
また、日本国内より若干高くなる傾向があります。
Q4: 残存有効期間のあるパスポートを更新する場合、料金は変わりますか?
A: 残存有効期間の有無にかかわらず、パスポートの更新料金は同じです。
有効期限が残っていても切れていても、新規と同額の手数料がかかります。
Q5: 紛失や盗難でパスポートを再発行する場合の手数料は?
A: 紛失・盗難による再発行も通常の申請と同じ手数料がかかります。
また、一部の自治体では紛失届や盗難届の提出が必要になることがあります。
Q6: 即日発行や優先処理に追加料金はかかりますか?
A: 通常、即日発行や優先処理自体に追加料金はかかりませんが、サービスの有無や条件は地域によって異なります。
繁忙期や特定の条件下でのみ対応している場合もあるため、事前に確認が必要です。
パスポート申請でコストを抑える3つのポイント
更新のタイミングを最適化する
パスポートの更新は有効期限内ならいつでも可能です。以下のタイミングを考慮しましょう。
- 有効期限の1年前から更新可能
- 繁忙期(春休み・GW・夏休み前)は混雑するため避ける
- 12歳前後の子供は、更新タイミングによって選べる旅券の種類と料金が変わる
特に、頻繁に海外渡航をしない場合は、有効期限ギリギリまで使い切ってから更新すると、トータルコストを抑えられます。
渡航計画に合わせた旅券の選択
旅券の種類は、今後の渡航計画に合わせて選びましょう。
- 今後10年間で複数回の渡航予定がある: 10年旅券(16,000円)がお得
- 当面数年間のみ渡航予定がある: 5年旅券(11,000円)で十分
- 引っ越しや姓の変更予定がある: 変更後に更新することを検討
特に引っ越しや結婚による姓の変更予定がある場合、それらのライフイベント後に新規申請することで、住所変更や記載事項変更の手続きを省略できることがあります。
必要書類の準備で余計な費用を抑える
パスポート申請に必要な書類の入手方法を工夫することで、付随コストを抑えられます。
- 戸籍謄本・抄本: 郵送で請求すると郵送料のみ(窓口より安い場合も)
- 証明写真: 専門店より大型スーパーや量販店の機械が安価な場合が多い
- 住民票: 有効なパスポートがある場合、更新時に省略できることも
特に証明写真は、パスポートセンター内の写真機を利用すると割高な場合があります。
事前に別の場所で撮影しておくとコスト削減になります。
パスポート申請手数料まとめ
パスポートの申請手数料について重要なポイントをまとめました。
- 10年旅券(16,000円)と5年旅券(11,000円)では、年間コストで見ると10年旅券が約600円お得
- 12歳未満の子供は5年旅券(6,000円)のみ選択可能
- 地域によって証紙代の部分に若干の差がある
- 手数料は一度納付すると原則として返金されない
- 更新のタイミングや旅券種類の選択で、長期的なコストを最適化できる
パスポートは海外渡航に不可欠な身分証明書です。
申請手数料も決して安くはありませんが、自分の渡航計画に合わせて最適な選択をすることで、無駄なコストを抑えることができます。
旅行計画を立てる際は、まずパスポートの有効期限と申請に必要な費用・時間を確認することをおすすめします。
【参考情報・出典】
※最新情報は外務省や各都道府県のパスポートセンター公式サイトでご確認ください。