IT資格(情報処理技術者試験など)の有効期限|資格別の期限と更新手続きを解説 | 気になる調査隊
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IT資格(情報処理技術者試験など)の有効期限|資格別の期限と更新手続きを解説

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手続きガイド

IT資格の有効期限について知りたいですか?

IT業界では、技術の進歩が非常に速く、数年前の知識がすぐに陳腐化してしまうことがあります。

そのため、せっかく取得したIT資格が「いつまで有効なのか?」「更新の必要はあるのか?」といった疑問を持つ方も多いでしょう。

実はIT資格の有効期限は資格によって大きく異なります。

永続的に有効なものもあれば、数年で更新が必要なもの、試験の一部免除に関する期限があるものなど、様々です。

この記事では、主要なIT資格の有効期限について詳しく解説します。

情報処理技術者試験(基本情報技術者、応用情報技術者など)、Linux関連資格(LPIC、LinuC)、Oracleなどのベンダー資格それぞれの有効期限と更新手続きについて説明します。

この記事を読むことで以下のことがわかります。

  • 各IT資格の有効期限の有無と期間
  • 資格ごとの更新・再認定の方法と条件
  • 有効期限切れとなった場合の対処法
  • 試験免除制度の期限
  • IT資格を最大限活用するためのポイント
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情報処理技術者試験の有効期限

情報処理技術者試験は、「情報処理の促進に関する法律」に基づき経済産業省が認定している国家試験です。

この試験には基本情報技術者試験、応用情報技術者試験、各種高度試験(ITストラテジスト、システムアーキテクト、ネットワークスペシャリストなど)があります。

基本情報技術者試験・応用情報技術者試験の有効期限

情報処理技術者試験の資格そのものには、有効期限はありません

一度合格すれば、その資格は生涯有効です。

つまり、基本情報技術者試験や応用情報技術者試験に合格した場合、その資格が失効することはなく、更新手続きも必要ありません。

これは技術の進歩が早いIT業界において議論の余地があるところですが、現在の制度では一度取得した資格は永続的に有効とされています。

そのため、例えば20年前に取得した基本情報技術者資格も、現在でも有効な資格として扱われます。

ただし、社会的な評価としては、取得時期が古すぎる場合は、現在の技術動向に対応できているかどうかを疑問視される可能性はあります。

試験の一部免除に関する期限

情報処理技術者試験には、一部の試験において「試験の一部免除」の制度があります。これには期限が設けられています。

例えば、高度試験(ITストラテジスト、システムアーキテクト、ネットワークスペシャリストなど)と情報処理安全確保支援士試験においては、以下の条件を満たすと午前I試験が免除されます。

  1. 応用情報技術者試験に合格している
  2. いずれかの高度試験、または情報処理安全確保支援士試験に合格している
  3. いずれかの高度試験、または情報処理安全確保支援士試験の午前I試験で基準点以上の成績を取得している

この免除の有効期限は2年間です。

例えば、応用情報技術者試験に合格した場合、その合格から2年間は高度試験の午前I試験が免除されます。

また、高度試験の午前I試験で基準点以上の成績をとった場合も、2年間は他の高度試験の午前I試験が免除されます。

基本情報技術者試験においても、2023年4月からの新試験制度において、一部の条件を満たした場合に科目A試験の免除制度があり、こちらも期限が設けられています。

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Linux関連資格(LPIC、LinuC)の有効期限

Linux関連の主要な資格としては、LPIC(Linux Professional Institute Certification)とLinuC(Linux技術者認定試験)があります。

これらの資格は有効期限が設けられています。

LPICの有効期限と再認定

LPICは、技術者が最新のLinux技術を持つことの証として認定される国際資格です。

LPICには以下のような有効期限と再認定ポリシーがあります。

  1. 有効期限の期間: LPICの認定は取得から5年間が有効期限です。5年が経過すると「有意性」を失い、「INACTIVE」(無効)となります。
  2. 有意性の状態:
    • 認定または再認定から5年以内:「ACTIVE」(有効)
    • 5年を経過:「INACTIVE」(無効)
  3. 再認定の方法
    • 同一レベルの認定試験を再受験して合格する
    • 上位レベルの試験に合格する(例:LPIC-1を持っている場合、LPIC-2に合格すれば、LPIC-1の有効期限もリセットされる)
  4. INACTIVEになった場合:有意性を失った(INACTIVEになった)すべての試験を再受験し、合格する必要があります。

LPICのレベル1(LPIC-1)やレベル2(LPIC-2)などの複数の試験からなる認定では、最初の試験(例:101試験)に合格してから5年以内に次の試験(例:102試験)に合格する必要があります。

5年を過ぎると最初の合格も無効となり、最初から受験し直す必要があります。

LinuCの有効期限と再認定

LinuCは、日本のLPI-Japanが認定するLinux技術者向けの資格です。

LinuCもLPICと同様の有効期限と再認定ポリシーを採用しています。

  1. 有効期限: 認定から5年間
  2. 再認定ポリシー: LPICと同様、5年以内に再認定試験に合格するか、上位資格を取得する必要があります。
  3. 試験間の有効期限: 複数の試験からなるレベルでは、最初の試験合格から5年以内に次の試験に合格する必要があります。

LinuCもLPICと同様に、5年ごとの再認定を通じて、技術者が最新のLinux技術に対応していることを証明する仕組みとなっています。

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ベンダー資格(Oracle、Java、Microsoft)の有効期限

各ベンダーが提供する資格には、それぞれ独自の有効期限ポリシーがあります。

ここでは代表的なOracleとJava、Microsoftの資格について説明します。

Oracle・Java資格の有効期限

Oracleの資格には、以前は有効期限が設けられていましたが、2020年の試験改定以降、有効期限はなくなり、無期限で有効となりました。

これは、従来のバージョン依存型の資格認定から、より汎用的なスキルベースの認定に変更されたことによるものです。

例えば以前は「Oracle Database 11g認定資格」のような形でバージョンが紐づいていたため、新バージョンがリリースされると資格の価値が下がりましたが、現在はバージョン非依存となっています。

ただし、2020年以前に取得した旧Oracle資格(旧オラクルマスター資格)については、現行の制度と異なる場合があります。

旧資格は失効している可能性があるため、現行のOracle資格にアップグレードすることを検討すると良いでしょう。

Microsoft認定資格の有効期限

Microsoftの認定資格は、以前はほとんどが永続的(有効期限なし)でしたが、クラウド時代に入り、特にAzure関連の資格については有効期限の概念が導入されました。

Microsoftでは「ロールベース認定資格」と「専門分野別認定資格」に対して、取得から1〜2年で「更新」が必要な仕組みを導入しています。

これは技術の進化が著しいクラウド分野で、資格保持者が最新の知識とスキルを持っていることを保証するための措置です。

更新には、無料の更新評価に合格するか、関連するより上級の認定資格を取得する必要があります。

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IT資格の有効期限に関するQ&A

Q1: IT資格に有効期限が必要ないのはなぜですか?

A1: 日本の情報処理技術者試験などでは有効期限が設けられていませんが、これにはいくつかの理由があります。

まず、基礎的な知識や原理は長期間変わらない部分もあり、一度習得したものは継続的に有効と考えられるからです。

また、資格は「その時点での知識レベル」を証明するものであり、その後の技術の進化についていけるかどうかは個人の継続的な学習姿勢に委ねられるという考え方もあります。

ただし、技術の進歩が早いIT業界においては、定期的な更新や再認定が必要という意見もあります。

実際、LPIC、LinuC、Microsoft Azure資格などでは有効期限が設定されています。

Q2: 古い資格は転職や就職に役立ちますか?

A2: 取得時期が古い資格でも、基本的なIT知識や学習能力の証明にはなります。

ただし、特に技術が大きく変化している分野では、最近の技術動向に対応できる知識やスキルも持っていることをアピールする必要があります。

例えば、古い資格に加えて最新の技術に関する自己学習や実務経験、プロジェクト実績などを履歴書やポートフォリオに記載するとよいでしょう。

企業側も、単に資格の有無だけでなく、その内容と取得時期、そして何より実務経験や技術への適応能力を重視する傾向にあります。

Q3: 有効期限が切れた資格を履歴書に書いても良いのでしょうか?

A3: 有効期限が切れた資格については、正確に記載することが重要です。

例えば「LPIC Level 1(2015年取得、有効期限切れ)」のように、取得年と現在の状態を明記するとよいでしょう。

特にOracle資格など、公式に失効(Inactive)とされる資格については、現在保有資格として記載するのではなく、「取得経験」として記載するほうが適切です。

ただし、情報処理技術者試験のように有効期限のない資格については、取得後何年経っていても正式な資格として記載することができます。

Q4: 資格を有効に保つためにはどうすれば良いですか?

A4: 資格の有効性を保つためには、以下のような方法があります。

  1. 有効期限のある資格: 期限内に再認定試験を受験するか、上位資格を取得する。
  2. 有効期限のない資格: 公式の有効期限はなくても、定期的に関連分野の最新知識を学習し、必要に応じて新しい資格も取得する。
  3. 実務での活用: 資格で学んだ知識を実務で活用することで、スキルを維持・向上させる。
  4. 継続的な学習: 書籍、オンラインコース、セミナーなどを通じて、常に最新の技術動向に触れる。

重要なのは、資格そのものよりも、その背景にある知識とスキルを継続的に更新していくことです。

IT業界では技術が急速に進化するため、「学び続ける姿勢」が何よりも価値を持ちます。

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有効期限のある資格とない資格の比較

IT資格の有効期限について、有効期限がある資格とない資格のそれぞれの特徴や考え方を比較します。

有効期限がある資格(LPIC、LinuC、Azureなど)

メリット:

  • 最新の技術知識を持っていることの証明になる
  • 定期的な学習のモチベーションになる
  • 雇用主や顧客に対して、最新技術に対応できることをアピールできる

デメリット:

  • 再認定のための費用と時間が必要
  • 常に試験対策を意識する必要がある
  • 期限切れになると資格が無効になってしまう

有効期限がない資格(情報処理技術者試験など)

メリット:

  • 一度取得すれば生涯有効
  • 更新のための追加費用が不要
  • 基礎的なIT知識の証明として長期間使える

デメリット:

  • 取得時期が古い場合、最新技術に対応できるかどうかの証明にはならない
  • 継続的な学習のきっかけが少ない
  • 技術の進化に合わせて自主的に学習する必要がある

どちらが優れているのか?

どちらの方式が優れているかは一概には言えません。

分野や状況によって適切な方式は異なります。

例えば、基礎的なIT知識や原理・概念を認定する資格(情報処理技術者試験など)は、比較的長期間の有効性があるため、有効期限を設けない方式が適しているかもしれません。

一方、クラウドやセキュリティなど技術の進化が著しい分野では、定期的な再認定を通じて最新知識を持っていることを証明する方式(LPIC、Azure資格など)が適しているでしょう。

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IT資格の有効期限まとめ

IT資格の有効期限についてまとめると

  • 情報処理技術者試験(基本情報、応用情報など): 有効期限なし、生涯有効。ただし試験の一部免除については2年間の期限あり。
  • LPIC、LinuC: 5年間の有効期限あり。5年以内に再認定または上位資格の取得が必要。
  • Oracle資格: 2020年の試験改定以降、有効期限なし。それ以前の資格は更新または現行資格へのアップグレードが必要な場合あり。
  • Microsoft Azure資格: 多くの場合1〜2年の有効期限あり。無料の更新評価または関連する上位資格の取得で更新可能。

IT業界で長く活躍するためには、資格の有効期限の有無にかかわらず、継続的な学習が不可欠です。

資格取得はゴールではなく、プロフェッショナルとしての学習の旅の一里塚に過ぎません。

常に最新の技術トレンドを追い、スキルを磨き続けることが、本当の意味での「有効期限のない」IT技術者の価値を創り出すのです。

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