雛人形は女の子の健康と幸せな成長を願うために飾られますが、一人一つずつ新しく用意するのには、収納や予算の問題があるかもしれません。
「自分の雛人形を娘に譲ることはできるか」「姉の使っていた雛人形を再利用しても良いのか」と疑問を持つ方もいるでしょう。
この記事では、雛人形をお下がりとして使用することや、複数の子供がいる場合の対応、さらに二つ目以降に適した雛人形の選び方を紹介します。
雛人形のお下がりはOKか？
雛人形をお下がりとして利用することについては、一般的には推奨されていません。
この背景には雛人形の歴史的な意味が関わっています。
雛人形はもともと、人間に降りかかる災いを身代わりとして人形に託す「身代わり信仰」に由来します。
この信仰は、形代や紙人形を川に流して健康を願う「流し雛」の風習から発展し、貴族の子どもたちの「ひいな遊び」と結びつき、現代の雛祭りへと形を変えました。
このため、お下がりの雛人形は以前の子供の災厄を引き継いでいるとされ、新たな子供には新しい雛人形を用意することが望ましいとされています。
既に使われた雛人形は適切に供養を行い、新しい子供のために専用の雛人形を選ぶことをお勧めします。
姉妹それぞれに雛人形を用意するべき？
お子さんが姉妹の場合、「家族で一つの雛人形で十分か」と疑問を持つ方もいるかもしれません。
しかし、雛人形には厄除けや身代わりといった意味合いがあるため、理想的には次女や三女もそれぞれに専用の雛人形を用意するのが良いとされています。
ただし、複数の雛人形を準備するのは経済的にも物理的にも大変なことです。
そこで、次女や三女用の雛人形の選び方について次で詳しく紹介します。
2つ目以降の雛人形選び、コンパクトタイプが便利
複数の雛人形を用意する際、スペースや予算を考慮してコンパクトなものを選ぶのがおすすめです。
一般的には大きな七段飾りの雛人形を思い浮かべがちですが、今は女雛と男雛のみのシンプルなセットや、幅40cm程度の省スペースタイプも多く販売されています。
特に、姉妹の年が近い家庭では、一度に複数の大きな雛人形を飾るのは大変です。
そこで、長女の雛人形は従来通りに飾り、次女や三女にはコンパクトなタイプを選んでお祝いすると良いでしょう。
このようにすることで、家計への負担も軽減され、収納やディスプレイのスペースも確保しやすくなります。
小さい雛人形でも、身代わりとしての役割はしっかり果たしてくれるので安心です。
いろいろなサイズの雛人形を検討してみてはいかがでしょうか。
姉妹それぞれに雛人形を！コンパクトサイズも選択肢
雛人形は子どもの厄災を引き受ける「身代わり」としての役割を持っているため、お下がりでの使用は推奨されません。
前の子が使用した雛人形はその子の厄を受けたまま、次の子に引き継がれてしまう可能性があるからです。
そのため、家に姉妹がいる場合でも、可能な限り一人ひとりに専用の雛人形を用意することが好ましいでしょう。
ただし、複数用意する際には、場所を取らないコンパクトなサイズの雛人形を選ぶのが良い選択です。
コンパクトサイズの雛人形なら、毎年の飾り付けも手軽で、本来の意味を大切にしながら、姉妹それぞれの雛祭りを特別なものにできます。
