濃厚で滑らかなとろみは、多くの料理を格上げする鍵です。
しかし、すべてのキッチンに片栗粉が常備されているわけではありません。
そんな時、代用品としてポピュラーなのが小麦粉です。
この記事では、小麦粉を使ったとろみ付けのコツを紹介するとともに、そのメリットや注意すべき点についても詳しく解説します。
家庭の味をもっと豊かにするための、小麦粉の賢い活用法を見ていきましょう。
片栗粉の代用に小麦粉でとろみを出すコツ
ダマにならないようにする
小麦粉は とてもダマになりやすい食品です。
小麦粉でとろみを出すコツは、ダマにならないように、均一に食材に絡めることです。
片栗粉と違い、水に溶いても、とろみはつけにくいです。
食材自体に小麦粉をまんべんなく絡めることが、とろみをつけるコツになります。
水分を加えた後にぐるぐるかき混ぜすぎない
小麦粉は水分と圧力が加わると、グルテンという固くなる物質を発生させます。
とろみをつけるときに、水分を入れた後で力をかけてかき混ぜすぎると、グルテンが発生してしまい、とろみどころか、餅やゴムのような性質になってしまうので注意が必要です。
片栗粉の代用にとろみづけに小麦粉を使用するメリット
小麦粉を使用するメリットには、まず第一に、どこにでも手に入ること、自宅にありがちという点があります。
片栗粉がなくなった時に、代用品で何を使おうかと考えた際、小麦粉であれば既に自宅にあることが多く使用がしやすいですよね。
また小麦粉は、普段から使用している食品のため、とろみをつけるために、新しく考え直す必要もありません。
カレーやシチューにとろみをつける感じで、食材に絡めてしまえば、後は水分を足せば自然ととろみがつきます。
片栗粉の代用に小麦粉を使う場合知っておきたい性質
料理の色が少し変わってしまう
片栗粉と比べて、小麦粉を使うと小麦粉の色が料理で少しだけ移ります。
ほんの気持ち程度なので、気がつかない人は気がつきませんが、透明なあんかけなどは、少し白っぽくなったような色になります。
時間が経ち過ぎるとゴムっぽくなる
小麦粉には水分と反応し、圧力がかかると、グルテンという物質が発生します。
そのため、かき混ぜすぎたり、かき混ぜた後に時間をおきすぎたりすると、料理が少し餅のようにもったりと硬くなってしまうことがあるので注意してください。
食べる時には 再加熱が必要
小麦粉を使ったカレーやシチューなどは、火が通っている間はトロトロとしていますが、冷めてしまうと、ボトッとなります。
食べる時にしっかりと、再加熱をすれば元の状態に戻るので、小麦粉でとろみをつけた際には、加熱をして食べると美味しく食べることができます。
小麦粉を使ったとろみの特徴
片栗粉よりやや重たい感じのとろみになる
小麦粉を使ったとろみは、シチューやカレーに代表されるように、重さのあるとろみをしています。
そのため、片栗粉の代わりに小麦粉を使って、とろみをつけると、より濃厚で重たいとろみになります。
料理によっては、適さない場合もあるので、とろみをつける前によく考えてみてください。
あんかけやだしに少しだけ白い色がつく
片栗粉は水に溶かすと無色透明になりますが、小麦粉は水に溶かしても白っぽいままのとろみがつきます。
あんかけなどの透明な出汁が売りな料理では、少し違和感を感じてしまう方もいるかもしれませんが、目立つくらい白くなるわけではありません。
ダマになりやすい
片栗粉の代用品として 小麦粉を使う時には、片栗粉よりもダマになりやすいということを知っておけば失敗なく、とろみをつけることができます。
均一に小麦粉を振ることで、ダマにはなりにくいので、1箇所に小麦粉をかけてかき混ぜるようなことをしなければ失敗はしません。
まとめ
小麦粉は片栗粉の代わりとして、とろみづけにうまく使えることがわかりました。
小麦粉は加熱することでじっくりととろみを出し、クリーミーな質感を料理にもたらします。
片栗粉と異なり、小麦粉はゆっくりと加熱をしていくことで、ダマになりにくく、滑らかな仕上がりを実現します。
メリットとして、小麦粉は家庭によくある調味料であり、コストパフォーマンスにも優れています。
ただし、使用する際にはしっかりと火を通すことや、小麦粉特有の風味が料理に影響を与えないよう注意が必要です。
この記事を参考に、様々な料理でのとろみづけにチャレンジしてみてください。