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【この記事の重要ポイント】
- 070番号は正規の携帯電話番号:090・080と同様に大手キャリアが使用する正規の番号
- 不審な着信への基本対応:心当たりがない場合は出ない・折り返さないが基本
- 折り返してしまった場合のリスク:追加料金発生や個人情報流出のリスクあり
- 安全確認の方法:電話番号検索サイトや迷惑電話アプリでの事前確認が有効
- 2025年の最新詐欺手口:電気料金削減診断や通信事業者なりすまし詐欺に注意
070番号からの着信で困っていませんか?
「070で始まる見慣れない番号から電話がかかってきた…」
「折り返すべきか迷う…」
「着信を無視したけど、重要な連絡だったらどうしよう…」
「うっかり折り返してしまったけど大丈夫?」
このような不安や疑問を抱いた経験はありませんか?
070から始まる番号からの着信は、重要な連絡かもしれませんが、一方で迷惑電話や詐欺の可能性もあります。
この記事では、070番号からの不審な着信への適切な対処法と、誤って折り返してしまった場合のリスク対策について詳しく解説します。
070番号とは何か?基本情報
まず、070番号の基本情報を確認しておきましょう。
070番号の正体
070から始まる電話番号は、正規の携帯電話番号です。
元々はPHS(簡易型携帯電話)用の番号でしたが、2013年11月から携帯電話番号としても使用されるようになりました。
PHSサービスは2021年1月に完全終了し、現在は全て携帯電話として使用されています。
【関連記事】070から始まる電話番号の意味|怪しい番号か一発で分かる解説
主要キャリアでの利用状況
現在、以下の主要キャリアで070番号が使用されています。
キャリア名 | 070番号の使用 | 利用開始時期 |
---|---|---|
NTTドコモ | ○ | 2013年11月〜 |
au(KDDI) | ○ | 2013年11月〜 |
ソフトバンク | ○ | 2013年11月〜 |
楽天モバイル | ○ | 2020年4月〜 |
一般認識と印象
070番号は比較的新しい携帯電話番号のため、まだ認知度が低く、「怪しい番号」「見慣れない番号」というイメージを持たれがちです。
このイメージが、070番号からの着信に対する不安や警戒心につながっています。
070番号からの不審な着信への対処法
心当たりのない070番号から着信があった場合、どのように対応すべきでしょうか。
基本的な対応手順
- すぐに出る必要はない
- 重要な連絡なら、相手はメッセージを残すか再度連絡してくるはず
- 一度着信を切って状況を整理する時間を確保する
- 着信履歴から番号を調査
- 連絡先に登録されている番号か確認
- インターネットで番号を検索して情報を得る
- 迷惑電話対策アプリで評価を確認
- 留守番電話の活用
- 留守番電話に応答メッセージを残してもらう
- メッセージの内容から正当な連絡か判断
不審着信への対応フローチャート
070番号からの着信
│
├── 連絡先に登録あり → 通常通り対応
│
├── 留守電にメッセージあり
│ │
│ ├── 内容が明確で信頼できる → 必要に応じて折り返し
│ │
│ └── 不明瞭/怪しい → 折り返さない
│
├── 番号を調査
│ │
│ ├── 正規企業/機関と判明 → 公式窓口に確認
│ │
│ └── 迷惑電話の情報あり → 着信拒否設定
│
└── 何も情報がない → 基本的に折り返さない
対応例
シナリオ1:仕事関連の可能性がある場合
- 取引先や応募中の企業からの連絡かもしれない
- 公式メールアドレスへの問い合わせや、企業の代表番号への確認が安全
シナリオ2:完全に心当たりがない場合
- 基本的に折り返さないのが安全
- 繰り返し着信がある場合は、着信拒否設定を検討
知らない070番号にかけ直すリスク
心当たりのない070番号に折り返し電話をしてしまうと、以下のようなリスクが考えられます。
考えられるリスク
- 高額な通話料金の発生
- 国際電話などに転送される仕組みになっている場合
- 長時間通話させようとする手口
- 架空請求の口実にされる可能性
- 個人情報の流出
- 会話の中で個人情報を聞き出される
- 電話番号が有効であることの確認に利用される
- 以降の詐欺電話リストに追加される
- フィッシング詐欺の入口に
- 「セキュリティコード」などと称して情報を聞き出される
- 不審なサイトへの誘導
- 信頼関係の構築による長期的な詐欺
- 心理的な圧力
- 巧みな話術で商品購入や契約を迫られる
- 断りにくい状況に追い込まれる
特に警戒すべき状況
以下のような状況では、特に注意が必要です。
- 一度だけ鳴って切れる着信(ワン切り)
- 折り返させることが目的の可能性が高い
- 絶対に折り返さないことが鉄則
- 夜間・早朝の着信
- 通常の企業からの連絡は営業時間内
- 焦らせて冷静な判断を妨げる手口の可能性
- 連続しての着信
- 緊急性を強調して焦らせる戦術
- 冷静に状況を判断する時間を作ることが重要
折り返してしまった場合の対応策
既に不審な070番号に折り返してしまった場合、以下の対応を検討しましょう。
すぐにできる対応
- 通話をすぐに切る
- 少しでも怪しいと感じたら、会話を続けない
- 「後で折り返します」と言って切るのも有効
- 個人情報を提供しない
- 名前や住所、生年月日など個人を特定する情報は伝えない
- 「セキュリティ確認」と言われても、パスワードやPIN、クレジットカード情報は絶対に教えない
- 通話内容を記録する
- 可能であれば会話の内容をメモに残す
- 詐欺の証拠として役立つ可能性
トラブルが発生した場合
- 金銭的被害の場合
- すぐに警察(特に消費生活センター)に相談
- 関連する銀行やクレジットカード会社に連絡
- 通話明細を保存
- 個人情報漏洩の疑いがある場合
- 関連するパスワードの変更
- 不審な取引や連絡がないか監視
- 必要に応じて、IDやアカウントの再発行
- 不審なアプリのインストールを指示された場合
- インストールしてしまった場合は、すぐにアンインストール
- 端末のセキュリティスキャンを実施
- 重要なアカウントのパスワード変更
070番号の安全性を確認する方法
知らない070番号の安全性を確認するには、以下の方法が効果的です。
インターネットでの電話番号検索
070番号をそのままオンラインで検索することで、以下のような情報が得られる場合があります。
- 同じ番号からの迷惑電話に関する口コミ
- 企業や団体の公式番号である場合は、公式サイトでの記載
- 詐欺グループが使用する番号としての報告
専用の迷惑電話情報サイト・アプリの利用
以下のようなサービスで、電話番号の評価や報告を確認できます。
サービス名 | 特徴 | 利用方法 |
---|---|---|
電話帳ナビ | 日本全国の電話番号情報と口コミ | Webサイトで番号検索 |
Whoscall | 世界中のユーザーによる通報データベース | アプリで着信時に表示 |
トビラフォン | 日本の迷惑電話データベース | 専用アプリまたは機器 |
TrueCaller | 国際的な電話番号データベース | アプリでリアルタイム確認 |
キャリアの公式窓口での確認
不安な場合は、自分が契約しているキャリアのカスタマーサポートに問い合わせることも有効です。
特に、公的機関や銀行を名乗る電話については、公式の窓口に確認するのが最も確実です。
070番号を使った最新の詐欺手口(2025年版)
2025年現在、070番号を使った詐欺・迷惑電話の新たな手口が報告されています。
最新の事例を把握し、被害を防ぎましょう。
電気料金削減診断を装う自動音声詐欺
2024年初頭から増加している手口です。
070番号から「電気料金の削減診断アンケート」などと称する自動音声ガイダンスが流れ、ダイヤル操作での回答を求めます。
- 質問例:「○歳以上か」「住居は一戸建てか」「電気代はいくらか」など
- 目的:個人情報の収集や、高額な契約への誘導
- 特徴:特定の070番号帯から集中的に発信される傾向あり
通信事業者をかたるフィッシング詐欺
「SoftBank」「KDDI」などの通信事業者をかたり、料金未納や契約更新の名目で連絡してくるケース。
- 手口:「料金未納のため、本日中に連絡がないとサービスを停止します」などと言って焦らせる
- 目的:個人情報やクレジットカード情報の詐取
- 注意点:正規の通信事業者は、重要な契約内容を070番号から電話で連絡することはほとんどない
SNSの友人を装う詐欺
SNSで知り合った「友人」から緊急連絡先として070番号を教えられ、何らかの名目でお金を要求されるケース。
- 手口:「急にお金が必要になった」「海外で困っている」などと同情を誘う
- 対策:SNSの友人の本人確認を別の方法で行う
- 注意点:実在の友人のアカウントが乗っ取られてなりすましに使われるケースも
着信拒否設定で根本的に対策する
繰り返し不審な070番号からの着信がある場合、着信拒否設定が効果的です。
iPhone(iOS)での着信拒否設定
- 特定の番号を着信拒否する方法:
- 「設定」→「電話」→「着信拒否とサイレンス」→「着信を拒否する電話番号」を選択
- 「新規追加」をタップし、拒否したい070番号を入力
- 知らない番号をすべてサイレンスにする方法:
- 「設定」→「電話」→「着信拒否とサイレンス」
- 「知らない番号をサイレンス」をオンにする(着信は通知されませんが、履歴には残ります)
Android(機種により異なる場合あり)での着信拒否設定
- 特定の番号を着信拒否する方法:
- 「電話」アプリ→「メニュー」(三点リーダーなど)→「設定」→「着信拒否」
- 「番号を追加」から拒否したい070番号を入力
- 迷惑電話フィルタを有効にする方法:
- 「電話」アプリ→「メニュー」→「設定」→「迷惑電話とスパムの防止」
- 「迷惑電話の疑いのある通話を検出」をオンにする
各キャリアの迷惑電話対策サービス
主要キャリアでは、迷惑電話対策サービスを提供しています。
キャリア名 | サービス名 | 月額料金 | 特徴 |
---|---|---|---|
ドコモ | 迷惑電話ストップサービス | 無料 | 最大30件まで登録可能 |
au | 迷惑電話撃退サービス | 月額100円(税別) | 着信拒否リストを作成 |
ソフトバンク | 迷惑電話ブロック | 月額100円(税別) | AI分析で自動判定 |
楽天モバイル | 迷惑電話・SMS対策 | 月額300円(税別) | アプリで管理可能 |
よくある質問
Q1: 070番号は全て怪しいのですか?
A: いいえ、070番号は正規の携帯電話番号で、多くの一般ユーザーや企業が正当に使用しています。
2013年11月から携帯電話にも割り当てられるようになった比較的新しい番号帯のため、認知度が低く怪しいと思われがちですが、090や080と同様に正規の番号です。
Q2: 知らない070番号に折り返した後、何も言わずに切られました。心配すべきでしょうか?
A: 要注意です。
これは「ナンバーハーベスティング」と呼ばれる、有効な電話番号を収集する手法の可能性があります。
折り返すことで、あなたの番号が「有効」かつ「応答する人がいる」と確認され、迷惑電話リストに追加されるリスクがあります。
今後、同様の番号からの着信には注意し、必要に応じて着信拒否設定を検討してください。
Q3: 公的機関を名乗る070番号からの着信がありました。信頼できますか?
A: 公的機関(警察、市役所、税務署など)が070番号から連絡することは非常に稀です。
公的機関からの重要な連絡は、固定電話や書面で行われるのが一般的です。
不安な場合は、一度電話を切り、公式ホームページなどで確認した公的機関の正規の電話番号に問い合わせることをお勧めします。
Q4: 070番号への着信拒否を設定すると、重要な連絡も拒否してしまいますか?
A: 個別の番号ごとに着信拒否を設定した場合は、その特定の番号からの着信のみが拒否されます。
ただし、「知らない番号をサイレンス」のような機能を使うと、連絡先に登録されていない全ての番号(重要な連絡を含む)がサイレントになるため、定期的に着信履歴を確認する習慣をつけるのが良いでしょう。
Q5: 070番号からかかってきた電話に誤って個人情報を教えてしまいました。どうすれば良いですか?
A: 状況によって対応が異なります。
- クレジットカード情報を教えた場合:カード会社に連絡して、カードを停止・再発行する
- 銀行口座情報を教えた場合:銀行に連絡し、口座の監視強化や必要に応じて口座変更
- 個人情報(住所・生年月日など)を教えた場合:関連するアカウントのパスワード変更や、不審な郵便物に注意
- いずれの場合も、消費生活センター(188)に相談することをお勧めします
Q6: 迷惑電話対策アプリは本当に効果がありますか?
A: 多くの迷惑電話対策アプリは、大規模なデータベースと利用者からの報告に基づいて、不審な番号を特定する仕組みを持っています。
完全ではありませんが、多くの迷惑電話を事前に警告してくれるため、一定の効果が期待できます。
特に大手企業が提供するアプリや、ユーザー数の多いアプリほど、データベースが充実しており効果的です。
まとめ:不審な070着信への対応
070から始まる電話番号への対応について、重要なポイントをまとめました。
070番号の基本
✅ 070番号は正規の携帯電話番号
- 2013年11月から携帯電話にも使用されている
- 大手キャリア(ドコモ・au・ソフトバンク・楽天モバイル)で使用
- 新規契約者に割り当てられることが多い
✅ 不審な着信への基本対応
- 心当たりがない番号からの着信には出ない
- インターネットや専用アプリで番号を検索・確認
- 留守電機能を活用して相手の情報を確認
✅ 折り返し電話のリスク
- 高額な通話料金が発生する可能性
- 個人情報が収集される危険性
- 詐欺の入口になるリスク
✅ 安全対策の基本
- 個人情報を安易に教えない
- 緊急性を強調されても冷静に判断
- 少しでも怪しいと思ったら、すぐに電話を切る
- 着信拒否設定や迷惑電話対策アプリを活用
070番号だからといって全てが怪しいわけではありませんが、見知らぬ番号には適切な警戒心を持つことが大切です。
この記事の情報を参考に、不審な着信から身を守りましょう。
【参考情報】